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Channel: マガジン9 »川口創弁護士の憲法はこう使え!
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【第6回】表現の自由(21条)の実践と、 もしもの時の黙秘権(38条1項)

 虚しい民主党代表選を傍観させられました。政策論争もなく「反小沢か親小沢か」などというどうでもいい論点で党代表と首相が決まりました。被災地の復旧をどうしていくか、エネルギー政策をどうしていくか、ということについて、具体的議論はありませんでした。...

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【第7回】原発差し止めと人格権(憲法13条)

 8月21日、志賀原発2号機運転差し止め判決を書いた井戸謙一裁判官の講演があり、その中で井戸さんと対談をさせていただきました。  この判決で原発差し止めの根拠とされた「権利」は、憲法13条で保障され、民法でも定められている「人格権」です。この判決は、人格権侵害を理由に、原発の差し止めを認めたのです。...

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【第8回】高校「退学」と子どもの学習権 (憲法26条)

5万人を超える「高校中退」  「高校中退」の人数は、しばらく7万人台を推移してきましたが、平成21年には5万6948人と減少しました。減少した理由については、家庭の経済的理由での退学という事態に対して、一定の政策がなされたことなどが指摘されていますが、はっきり分かりません。  とはいえ、それでも多くの高校生が卒業前に高校を去っている現実があります。...

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【第9回】憲法31条を活かす刑事裁判を

99.9パーセント有罪の壁  日本の刑事裁判では、いったん起訴されてしまえば、99.9パーセント有罪です。1000件に1件も無罪判決はありません。これはあくまでも「起訴されたら」ということです。逮捕され検察官に送致されても、統計上およそ半数は起訴猶予あるいは不起訴となるし、起訴された事件も、その多くは自白事件であり、否認事件の割合は必ずしも多くはありません。...

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【第10回】 一人一票の実現と選挙権の行使を

 憲法は参政権を保障しています。有権者が等しく一票を持ち、議員を選出していくことが民主主義社会の基盤です。仮に、ある人には1票が認められ、ある人には0.7票しか認められない、となれば、民主主義社会の基盤を否定することになります。...

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【第11回】 人間の尊厳と生存

 国選の刑事弁護で、窃盗事件を受けることがありますが、貧困を背景にした事件が少なくありません。  以前担当した方(Aさんとします)は50代の方でしたが、かつては医療機関の事務長として勤務しており、それなりの収入を得ていました。しかし、リストラとなり、再就職もかなわず、失業保険も切れ、生活保護も門前払いを受け、住むところも追われ、あっという間にホームレスに転落してしまいます。...

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【第12回】橋下前知事がゴリ押しする「大阪府教育基本条例」を考える

「大阪府教育基本条例」  橋下氏が代表を務める「大阪維新の会」が「大阪府教育基本条例」を実現しようとしています。朝日新聞の世論調査では、教育基本条例案に対する賛成が49パーセントと反対の26パーセントを上回っていました(11月1日付け朝日新聞)。  この回答からは、市民の中に、学校教育現場に対する不満が根強くあることが伺えます。 しかし、この条例で、果たして教育現場が良くなっていくのか、疑問です。...

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【第13回】9条の解釈改憲と明文改憲で、 日本はついに「平和国家」の看板を下ろすのか

総選挙の投票日が迫ってきた  今回の選挙で、見過ごせない論点がある。自民党や日本維新の会などが「集団的自衛権行使を可能とする」ことを公約に掲げている点である。自民党は、集団的自衛権行使を可能とする「国家安全保障基本法」の概要を作り上げ、すでに党内の機関決定を完了している。...

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【第5回】自治の破壊に抗う

 6月末、被災地である宮城県の石巻、南三陸、気仙沼、そして岩手県の陸前高田、大船渡に足を運んできた。  石巻では、5月に400足の長靴を送った湊小学校に立ち寄り、ボランティア「チーム神戸」の金田さんから話を伺った。僕は神戸の震災後にも何度か足を運んだが、神戸のイメージとはスケールや、津波の被害という点で全く違うということを痛感した。...

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【第4回】憲法を使い、新しい権利を獲得する

 法律によって権利や利益が全く規定されていない場合、法律違反を理由に相手と交渉をしたり、さらには裁判を起こすことは困難です。こういった時に、憲法をどう使っていくか、という一例を示したいと思います。...

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【第1回】 憲法を使って勝ち取った違憲判決

■はじめまして  名古屋で弁護士をしています川口創といいます。2008年に名古屋高裁で出された「自衛隊イラク派兵違憲判決」。僕はこの裁判の弁護団事務局長として取り組んできました。...

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【第2回】「子ども・子育て新システム」の問題点を憲法的に考える

■菅政権下で法制化がすすめられている 「子ども・子育て新システム」  「憲法を使う」という場面は、憲法訴訟を起こす、という狭い場面だけではありません。  様々な問題に対して、憲法という物差しで問題を提起していくことが可能ですし、憲法を使って声を上げることが、私たちの生活を守り、豊かにしていくことにつながります。...

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【第3回】子どもたちの「平和的生存権」を とりもどすために

 3月11日の東日本大震災から3ヶ月が経ちました。しかし、未だに被災地の復旧・復興にはほど遠いのが現状です。たとえば、仮設住宅に入った時点で食糧などの支援も打ち切り、というひどい対応がなされています。避難所から仮設住宅へ、ということに多くの方が躊躇するのは当然です。被災者のことを考えた対応がなされていません。  被災地に対する復興支援、という言葉をよく耳にします。...

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